15:ヘッドフォン



「同志!」
「嬉しくねぇ!」
リュータの家にて。
お互い振られて、ヘコんでいる。そこで、というか、何というか
…リュータがおれを呼んだのだ。
ちなみに、”ついでだからオレの髪切ってくんない?”と言われた
が、本題そっちだろ!
「入学当初みたいなぱっつんにしてやる…ッ!」
「それは絶対にやめてほしい。」
お互い笑いながら、リュータはわりかし几帳面に整頓してあるC
Dラックをごそごそとかき回した。そして、透明なケースに入っ
たCDを取り出し、プレイヤーにセットした。整頓は几帳面にし
てあるくせに、歌詞カードは無くしたらしい。
それから、そのプレイヤーから生えた、やたでかいヘッドフォン
をおれの頭にはめた。
耳を覆うそれは殆ど外の音を通さない代物で、某バンドマン曰く
「車の中では絶対に付けちゃいけない」ものなんだそうだ。ちな
みに、お値段はかなーり高い。
「何」
と、ヘッドフォンを外すとリュータは目を細めて、
「失恋したときは音楽ヨ。やっぱ。」
と、またヘッドフォンをおれにはめた。
リュータがCDプレイヤーの再生ボタンを押す。
左右の耳からの情報は立体的な音楽となり、トムの三連符が頭の
内側で右上から左下に流れる。
知らない曲だけど、珍しくパンクではないらしい。
アレグロ程度のテンポのその曲に歌詞が入る。
珍しい。日本語だよこれ。
音が漏れているのか、リュータは太股を指で打ち、リズムを取っ
ている。口を尖らせながら頭を揺らすその姿はベーシストのよう
…って見過ぎだよ自分!
何だかに恥ずかしくなって俯く。ちらっと盗み見すると相変わら
ずベーシストになっている。これが失恋したっていうのにラヴソ
ングを聞かせるデリカシーの無い男です。いやいや。
曲は盛り上がりを見せ、サビに入る。
何となく、ただ何となく、ぼーっと、ベーシストな彼を体育座り
する自分のの膝の上から見上げる。
そろそろ曲は一番を終えるんだろうな。
さっきも言ったが、むかつくほどラヴソングなのだ。リュータ、
お前は俺を慰める気があるのか?君が振られてなかったら蹴って
るところだよ。
するとリュータは不意におれの視線に気づいたようにこちらを見
る。そして曲に合わせて唇を動かす。

「そ ば に い て あ げ る か ら」

あ…
そこだけ目を合わて、柔らかく口を結ぶと彼は視線を外した。
何なんだよ

何なんだよ…










まんがだったのにゲンコ無くしました。痛ーっ!!
しかもお気に入りだったってのがまた痛ーーー!!!
…は!リュータの髪が長いまんが無いんじゃ…




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