16:夜のひかり



リュータの家から帰ってきたサイバーの様子がおかしい。いつも
は、帰りにコンビニで買ったギャンブラーZウエハースのおまけ
をまず見せに来るのに、今日はそれを買うことすら忘れたらしい。
その上、ヨダレでも垂らすんじゃないかぐらいボーっとしている。
ワサワサ伸びてきた髪を切ってやると、あり得ないぐらいじっと
しているし。
いや、オレが髪に触っても別に嫌がらないってのは普通なことな
んだけど。切り始めたとき、
「そういえばリュータの髪を切ってやったんだ。柔らかくて気持ちよかったよ。」
と言ってそれっきり。口を半開きにして黙っている。

髪を切り終えて、声を掛けるが、サイバーは気づかない様子。
「終わったぞ?」
肩を叩くと、ビクッとして、こちらを凝視する。
「どうした?何かおかしいぞ?」
「そうか?」
「そうだよ。すごーく。」
サイバーはそっか。と、考えるように少し俯きながら片づけを始
めた。
「片づけはいいからパルと一緒に風呂入っておいで」
サイバーは良いのか?と訊きながら足早に去っていった。こっち
の返事聞けよ!とツっ込むヒマもなく彼は行ってしまったが、そ
れで良かった。

片づけを終えて、待合い用のソファに座る。
頭を押さえて落胆せずには居られなくなる。
あの時と同じだ。彼が、恋をした。でも今回はあの時とは違う。
”友達”に恋をした。
錆び付いて、止まっていた彼の時計がまた動き始めた。思春期の
力漲る歯車は、例えば1年の月日を、1ヶ月かからず回すことだ
ろう。何だか居たたまれない気分になったが、だからといって何
もできない。
応援すべきなのか。
反対すべきなのか。
応援すべきなのか。


解らないけど、…どうか、
どうか、オレの弟が幸せでありますように、どうか、あいつの幸せでありますように…

背中の、大きな窓に掛かるブラインドを割って差し込む夜のひか
りにおれはただ願った








はい、まんががあんまりにもへタレだったので、文にしてみました。
漫画って詰め込めない…






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